環境非営利団体CDPから、「CDP気候変動Aリスト」に選定された米アップルコンピュータ、仏プジョー・シトロエン・グループ、積水ハウス、アサヒグループHDなどは、Aリスト選定世界126社のなかの一社である
ハウスメーカーの積水ハウス、アサヒビールを中核としたアサヒグループHDなどが国際的な環境非営利団体CDPから、「CDP気候変動Aリスト」に選定され、気候変動に対する活動において世界的に優秀な企業として評価を受けたと発表した。
CDP(旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)は、企業や政府が温室効果ガス(GHG)排出量を削減し、水資源を守り、森林を保護することを推進する国際的な非営利団体。CDPはさまざまな気候変動に関する調査の中で投資家による投票で第1位に選ばれ、運用資産総額87兆米ドルを有する機関投資家と協働し、投資や購買の力を活用して、企業の環境影響の開示と管理を促進している。世界の時価総額の50%以上を占める7000社以上の企業がCDPを通じて環境データを開示し、また、750以上の都市、州および地域も情報開示を行なっている。
今回、CDP気候変動Aリストに選定された企業・組織は米アップルコンピュータや仏プジョー・シトロエン・グループ、国内では前述のアサヒグループHD、積水ハウスのほかソニー、富士通などが選定を受け、グローバルでAリスト選定企業・組織は126社となった。
積水ハウスは、いち早く2008年に「2050年ビジョン」を発表し、そこで脱炭素宣言をした。住宅建設業界で初めて「エコ・ファースト企業」として環境省からも認定されるなど、「地球温暖化の防止」「生態系の保全」「循環型社会の構築」を目指した事業活動を進めている。
具体的には、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及を推進するなど、環境性能の高い住宅関連の建材・商材の利用、環境に配慮した建設工法の拡大を図ってきた。
2017年10月には「RE100イニシアチブ」に加盟し、事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーにすることを目指している。
加えて、積水ハウスは2018年4月に「SBT(Science Based Targets)イニシアチブ」の認定も取得するなど、環境経営への取り組みは国内外のさまざまな機関から評価されてきた。 今回「CDP気候変動Aリスト」に選定され同社は今後も、持続可能社会の構築に向けて貢献できるよう、事業活動を通じて、環境問題をはじめとした社会課題解決への一層の取り組みを推進し、ESG経営のリーディングカンパニーを目指すとした。
アサヒグループHDは、「CDP気候変動Aリスト」だけでなく「ウォーターセキュリティAリスト」にも選定。水や農作物など「自然の恵み」の恩恵を受けて事業活動を行なう企業としての活動が評価された。同社は最高の品質を追求し、期待を超えるおいしさを創造し続けるために、環境負荷を低減させるだけでなく、環境へプラスとなるような循環を生み出すことを目指し、事業成長とともに持続可能な社会の実現に挑戦している。(編集担当:吉田恒)