安倍晋三総理は都内で7日開かれた北方領土返還要求全国大会に出席し「領土問題を解決し、日ロ平和条約を締結する」との意欲を改めて示した。一方、日ロ交渉を意識して、例年語っていた「4島の帰属」という表現は避けた。
また「大会アピール」からは「4島が不法占拠されている」との表現を回避。トーンダウンさせた。
「4島の帰属」との表現を避けたことや大会アピールから「不法占拠」の文言が消えたことについて、西村康稔官房副長官は同日午後の記者会見で「北方領土はわが国が主権を有する島々である、というのが日本政府の立場だ」と説明。
そのうえで「領土問題を解決し、日ロ平和条約を締結するとの基本方針に基づき、引き続き粘り強く交渉していく」との考えを強調した。
また、大会は官民でつくる実行委員会が主催しているのだが、西村官房副長官は「今日の大会は民間主導で行っている」として「政府は(民間の)その自主性を最大限尊重する方針をとっている」と説明。「大会アピールの内容について政府としてコメントするのは差し控えたい」とアピール内容についてはコメントを避けた。(編集担当:森高龍二)