安倍晋三総理は19日、北朝鮮による拉致被害者の家族らと面会し「第2次安倍政権発足してから6年経過しているがいまだに皆さんの御家族を取り返すことができない。本当に痛恨の極み」と語り、今月ハノイで行われる米朝首脳会談で米トランプ大統領に皆さんの考えや私の考えを金正恩(キム・ジョンウン)委員長に伝えてもらいたいと思っている」と語った。
拉致被害者家族連絡会の飯塚繁雄さんは「(金正恩委員長に)拉致被害者に対して即時一括帰国を決断してほしい。帰ってきた拉致被害者から政情を聞き出し国交正常化に反対するような意思はない」とのメッセージをまとめていると語り、高齢化する家族のためにも即刻帰国させてほしいとの思いを語った。
安倍総理は「あらゆるチャンスを逃さないとの考え方の上に、この問題を解決に向けて取り組んでいきたい」と答えた。
政府は拉致問題対策や被害者支援に毎年16億円強を予算計上し、帰国被害者への支援や未帰国被害者への早期帰国実現への対策につとめている。31年度も今年度より1400万円増額し、16億7400万円を計上した。主なものでは拉致被害者の安否情報収集、分析などに9億9900万円。帰国拉致被害者の支援などに3憶6300万円。(編集担当:森高龍二)