菅義偉官房長官は8日に記者会見で、今年10月からの消費税10%への引き上げについて予定通り行うのか、との記者団の問いに「その通りです」と答え、予定通り引き上げる考えを示した。
菅官房長官は記者団から、2014年~16年の実質民間最終消費支出は3年連続減少という戦後初の減少が起きた。17年は前年比でプラスになったが2013年を下回っている。消費の停滞が起きているのではとの指摘があるが、消費税引き上げの考えに変わりないということかとの問いに答えた。
記者団が名目賃金はこの6年で2.8%しか伸びていないが、増税に加えて、2%物価が上がると実質賃金が急落し、消費が停滞する。景気の後退入りが指摘されている中で、政府の掲げている物価目標は適切と考えるか、との問いにも「そう思っている」と答えた。
政府・日銀は物価安定目標を「2%」と設定しているが、これまで達成できていない。消費税の増税が実施されれば、消費が冷え込み、需要減少が物価引下げになる可能性も指摘されている。ただ、菅官房長官は消費税率の引き上げ実施も、物価目標も変更する考えはない旨、答えた。(編集担当:森高龍二)