保育士の働き方改革が急務。「保育士続けたい」6割。仕事と生活両立重視

2019年04月26日 06:54

画・保育士の働き方改革が急務。「保育士続けたい」6割。仕事と生活両立重視。

明日香が「保育士資格者の現況」に関するアンケート調査を実施。「保育の仕事をしている」者は75%。うちフルタイムは22%。「保育士の仕事を継続したい」が59%。仕事と生活の両立を重視が多数派。

 待機児童数は自治体などの努力もあり2018年には全国ベースで前年を下回っている。しかし、地域によってバラつきが見られ、待機児童の多い地域は東京や兵庫などに集中している。

 待機児童数の増加は供給が需要の増加に追い付かないことが原因だが、供給が追い付かない要因の一つに保育士の確保が難しいという問題がある。保育士資格者の数は十分存在するにもかかわらず必要な場所に必要なだけ人材が確保出来ないというミスマッチの状態にあるようだ。

 保育関連サービスの明日香が保育士資格を有する268名を対象に「保育士に関するアンケート調査」を3月に実施、その集計結果を19日に公表した。調査結果によれば「フルタイムで保育の仕事」をしていると答えた者の割合は22%で、「フルタイム以外で保育の仕事」をしている者は53%、両者を合わせると75%が保育の仕事に従事していることになるが、半数以上がフルタイム以外だ。この他「保育以外の仕事」が13%、「仕事をしていない」者が12%となっている。

 「週に何日働くのが理想か」という質問に対しては、「週1日」が1%、「週1~2日」が5%、「週2~3日」が24%、「週3~4日」が28%、「週4日」18%、「週5日」23%、「今のところ働かない」1%という結果だった。週2日から5日の間で2~3割でバラついている。「1日に何時間働くのが理想か」という質問に対しては、「3時間未満」が3%、「4時間」が17%、「5時間」20%、「6時間」36%、「7時間以上」23%、「今のところ働かない」1%で、やはりフルタイム希望者は少数派だ。

 「保育士の仕事に対する意識」については、「保育士の仕事を継続したい」と回答した者の割合は59%で最多となり、「今後保育士として働きたい」まで含めると84%となり、ほとんどの者が保育士の仕事への希望を持っているようだ。

 「保育士として働くにあたり重視すること」を3つまで答えてもらった結果では、「職場の人間関係が良いこと」が58%で最も多く、ついで「子供の学校行事などの都合で休みが取れること」が48%、「職場が自宅から近いこと」47%と続き、この他「少ない勤務日数から働けること」、「短い時間から働けること」などが挙がっており、ワークライフバランスを重視した働き方を望んでいるようだ。

 需給ミスマッチを解消するためにはワークライフバランスを考慮した保育士の働き方改革も必要と言える。(編集担当:久保田雄城)