マツダ、欧米と同じグローバル呼称の「MAZDA 3」に統一して国内販売開始

2019年05月26日 08:24

MAZDA 3

マツダ・アクセラ改め「MAZDA 3」、4ドアセダン(左)と4ドアファストバック(HB)の2種型のボディで登場した

 マツダが、新世代商品の第1弾と位置づける新型「MAZDA 3」を都内で発表し、国内販売を開始すると発表した。新型はかつてのファミリア、従来のアクセラを継承するモデルだが、欧米と同じ国際呼称のMAZDA 3に統一した。発表会で表明したコンセプトは、「日常が鮮やかに輝くパーソナルカー」で、デザイン、走行性能、静粛性、質感などの基本要素を一新し、クルマの提供価値に磨きをかけたコンパクトカーだという。

 エクステリアデザインは、「Car as Art/アートとしてのクルマ」というマツダデザインの哲学を追求し、世界的に高い評価を受けている「魂動デザイン」を大きく深化。日本の美意識に基づく「引き算の美学」でクルマのフォルムから不要な要素を削ぎ落し、滑らかなボディの面を走る繊細な光の移ろいによって豊かな生命感を表現、独自の造形を創出した。個性が異なる2つの姿を、セダンとファストバックで表現した。

 走行性能については、理想の運転姿勢を「人間が歩いている時の姿勢」と定義し、人間の持つバランス能力を最大限に引き出すことを追求した新世代車両構造技術「SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE(スカイアクティブ ビークル アーキテクチャー)」を新たに開発して採用した。

 パワートレーンで注目すべきは、マツダが世界で初めて実用化した独自の燃焼方式「SPCCI(火花点火制御圧縮着火)」を採用した「SKYACTIV-X(スカイアクティブ エックス)」だ。ガソリンエンジンらしい開店の伸びの良さに、ディーゼルエンジンの優れた燃費・トルク・応答性といった特徴を融合した新開発のエンジンだ。これに、マイルドハイブリッドシステム「M Hybrid」を組み合わせ、効率的なモーターアシストによって、燃費性能のさらなる向上を図った。

 新世代の車両運動制御技術の「G-ベクタリング・コントロール・プラス(G-Vectoring Control Plus/GVC Plus)」では、新たにブレーキによる車両姿勢安定化制御(直接ヨーモーメント制御)を追加し、旋回中のドライバーのハンドル戻し操作に応じて外輪をわずかに制動し、車両を直進状態へ戻すための復元モーメントを与えて安定性を向上させた。素早いハンドル操作に対する車両の追従性、挙動の収束性を大幅に改善。

 また、新型MAZDA 3から新しいAWD制御を採用した。これはGVCと協調して車両運動性能を向上させる新しい制御システムで、ハンドル操作に応じて旋回時の前後輪へのトルク配分を最適化する。これまで以上に安定した滑らかな挙動を実現し、高速走行時の車線変更や、雪道など滑りやすい路面環境においても制御しやすく、より安心感の高い動きを提供する。

 新型の価格はファストバックモデルの1.5リッターガソリン車(FF)が218万1000円~227万3880円。2リッターガソリン車(FF)が247万円~271万9200円。1.8リッタークリーンディーゼル車(FF)が274万円~298万9200円。そして、注目の「SKYACTIV-X」搭載車(FF)が、314万円~338万9200円。なお、2リッターガソリン車以外に用意するAWDモデルは、23万2200円のエクストラチャージが必要だ。セダンの価格もファストバック車に準ずる。(編集担当:吉田恒)