2018年度、国内で販売された乗用車&商用車を含むすべての新車は、525万9506台で前年比1.2%の増加だった。写真はその牽引役である軽自動車「ホンダN-BOX」で、年度販売239,706台(前年比107.3%)だった
日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会が4月4日に発表した統計資料で、2018年度の新車販売台数が分かった。2018年度に国内で販売された乗用車&商用車を含むすべての新車は、525万9506台で前年比101.2%の伸びとなった。
□■2018年4月-2019年12月累計 国内新車販売台数■□
1)ホンダN-BOX 239,706台(107.3%)*
2)スズキ・スペーシア 158,397台(139.3%)*
3)ダイハツ・タント 142,550台 (96.6%)*
4)日産デイズ 140,053台(102.6%)*
5)ダイハツ・ムーヴ 132,320台 (90.9%)*
6)日産ノート 131,760台(100.5%)
7)トヨタ・アクア 127,899台 (99.2%)
8)トヨタ・プリウス 115,123台 (77.2%)
9)ダイハツ・ミラ 111,757台(107.2%)*
10)スズキ・ワゴンR 102,553台 (84.6%)*
11)日産セレナ 100,017台(123.5%)
12)トヨタ・シエンタ 95,933台(105.7%)
13)トヨタ・カローラ 94,461台(122.2%)
14)トヨタ・ヴォクシー 89,944台 (98.6%)
15)トヨタ・ヴィッツ 88,946台(103.2%)
16)トヨタ・ルーミー 86,645台(109.3%)
17)ホンダ・フィット 85,925台 (86.2%)
18)ホンダ・フリード 83,670台 (87.&%)
19)スズキ・アルト 75,516台 (90.5%)*
20)トヨタ・タンク 73,013台(102.8%)
カッコ内は前年実績比 *は軽自動車
やはりというか、軽自動車が2018年度の車名別販売台数ベスト5を独占し、7車種がトップ10に入り、軽自動車が国内新車市場を席巻した恰好だ。販売トップの常連「ホンダN-BOX」は、年度販売でも唯一20万台超の販売を記録し過去最高を記録。新車販売2年連続年度首位を獲得した。年度の新車販売台数において、2年連続で第1位を獲得するのはホンダ車で初めての記録だ。軽自動車としては4年連続首位だ。
また、ベスト10車種の残る3車種の登録車は、いずれもハイブリッド車である。トヨタは同社が持つハイブリッド技術に係る特許を無償で開放すると発表したばかり。ますます、ハイブリッド車の市場占有率が上がるものと思われる。
13万1760台を売って登録車トップとなった日産ノートは、2016年に追加されたシリーズ型ハイブリッドシステム「e-Power」搭載車が大きく販売に貢献。日産の発表によると、年度の登録車販売で第1位を獲得したのは、1968年度に1位となったP510型「ブルーバード」以来、50年ぶり。また、「ノート」は、2018年暦年(2018年1月-12月累計)にも、統計史上初となる登録車No.1を獲得した。今回の年度累計における登録車No.1の実績は、それに続く快挙となるとした。
なお、元会長「カルロス・ゴーン問題」で揺れる日産車の好調が目を引く。セグメントで見ると、ミニバンのニッポンとも言われた国内販売ミニバントップは、日産「e-Power」搭載したセレナが10万0017台を記録、初めて年間10万台を突破した。
世界的に伸長するSUVでは、ベスト20位の圏外で、トヨタC-HRが7万2009台(前年比70.3%)、ホンダ・ヴェゼルが5万9974台(同97.7%)を販売したものの、国産SUV市場は、今ひとつといった状況だ。人気SUVのマツダCX-5は39958台(同104.7%)と前年実績を維持するなか、トヨタ・ハリアーあたりも前年実績を割り込んだ。SUVで健闘しているのはSUBARUのフォレスターで、3万3641台(同178.1%)を達成した。
また、輸入車ではメルセデス・ベンツが6万6948台(前年比97.8%)を販売してシェア18.4%、国内で販売されている純輸入車として4年連続で首位となった。2位はフォルクスワーゲン(VW)で52044台(同108.1%)、次いでBMWが5万0886台(同99.2%)だった。
新車販売の多くを軽自動車に依存する日本市場の独特な傾向は、ますます顕著になった。(編集担当:吉田恒)