政権交代実現へ立憲・国民、幹事長間で協議へ

2019年12月19日 06:55

 立憲民主党の枝野幸男代表は17日開いた全国幹事長会議で「(来月20日から予定される)通常国会で『桜を見る会』に象徴される安倍政権の問題をしっかり国民の皆さんに明らかにしていく。格差拡大、貧困増大、立憲主義の破壊といった(安倍政権のもとでの)一連の政治状況を転換させていく年に」と流れを変える年にする決意を示した。

 また「共同会派、野党連携をさらに深めていくなかで政権をしっかり担っていける姿を有権者に示し、政権を預かり、まっとうな政治を実現していくことが私どもの責任と思っている」と語り「一体となって前に進んでいきたい」と強調した。

 枝野代表は同日、国民民主党の玉木雄一郎代表と会談。政権交代実現へ「ひとかたまり」になるための具体的協議を両党幹事長同士で進めていくことで合意した。玉木代表は同日夜のBSフジの番組で「枝野代表は『合流』という言葉は一度も使われていない」と話した。枝野代表は会派を共にする野党への呼びかけを行った際にも「立憲民主党とともに闘っていただけるようお呼びかけいたします」と呼び掛け、合流との言葉は使っていない。

 枝野代表は政党支持率10.5%(共同通信12月14、15日世論調査)を背景に、党の理念、政策、取り組みへの支持を確信しており、結党時の軸がブレないことが最も重要であることを踏まえ、事実上、立憲への入党を呼びかけたものとみられる。

 12月6日の共同会派代表者会議での呼びかけでは「立憲民主党は、これまで、理念政策をともにする方が個人として入党いただけるなら歓迎するとの立場でした。しかし、この間、共同会派結成にあたっての合意に基づき、一体となった国会対応で成果をあげることができたことは、会派を共にする皆さんが、それぞれ寛容な心でご尽力をいただいた結果だと感謝しています」と述べ「このことを通じて、私は、会派を共にする皆さんとは十分、理念政策の共有をしていただいていると考えている」との発言からも読み取れる。

 枝野代表は「総選挙で政権を奪取し『まっとうな政治』を取り戻し、国民生活と公平公正な社会を守るため、会派結成にあたって合意した考え方に基づき、共同会派を共にしていただいている政党、グループの皆さんに幅広く立憲民主党とともに行動していただきたいと思うに至った」と呼び掛けていた。(編集担当:森高龍二)