立憲民主党の枝野幸男代表は国民民主党との「合流」決裂を報じた際、読売新聞が21日「枝野氏は一時、原発政策の見直しを模索したが、党内の反発にあうとすぐに断念した」と報じたことに「一時的にも原発政策の見直しを模索したことはありません」と強く否定。
そのうえで「細かくは他にもありますが、受け止め・評価はともかく、根幹に関わるファクトで思い込みによる嘘は書かないでください」とツイッターで反論した。
蓮舫副代表も「取材に基づかない記事、残念すぎます」とツイッターで発信。蓮舫副代表は「立憲民主党の根幹に関わる政策を代表が見直しさえ模索もしていない、というのに、です」と書き加えた。
立憲民主党は2018年に日本共産党や社会民主党などとともに、すでに「原発ゼロ基本法案」を国会に提出している。法案提出前にタウンミーティングを開き、市民の声を直接聞き、反映させ、まとめ上げてきた経緯がある。
骨子は(1)すべての原発を速やかに停止し、法施行後5年以内に廃炉を決定する(2)原発の再稼働はせず、新増設・リプレースは認めない(3)使用済み核燃料再処理・核燃料サイクル事業は中止する(4)放射性廃棄物・プルトニウムの管理と処分を徹底する(5)原発から省エネルギー・再エネルギーへシフトする、というもの。
国会に提出されているにも関わらず、政府・与党は審議入りをさせないまま、法案をつるし上げにしている。このため昨年9月には共産、社民らの国会議員らが国会での審議を求める集会を開き、審議入りするよう強く求めた。
この日の集会で立憲の逢坂誠二政調会長は「与党がこの法案を『責任ある政策と言えない』と言うのであれば、真正面から議論していただきたい。真正面から国民の皆さんに向き合っていただきたい」と提起していた。
「原発ゼロ基本法案」まとめ上げ迄に要した時間と労力も含め、党の根幹政策を党創設者の枝野氏自身が一時的にも見直し検討ということは考えにくい。(編集担当:森高龍二)