日産ほか、「知的財産に関する新型コロナウイルス感染症対策支援宣言」参画発表

2020年05月10日 11:42

日産自動車、「知的財産に関する新型コロナウイルス感染症対策支援宣言」に参画

日産、トヨタ自動車、HONDAのほか、IT系のソフトバンク、YAHOOジャパン、キヤノン、ロームなどのほか味の素、テイジンなど十数社が発起人として名を連ねる「知的財産に関する新型コロナウイルス感染症対策支援宣言」発起人企業

 日産自動車は、新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的とする「知的財産に関する新型コロナウイルス感染症対策支援宣言」に発起人企業として参画すると大型連休の最中に発表した。

 現在、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために、産官学が連携し、治療薬、ワクチン、医療機器、感染防止製品等の開発および製造を従来の常識や固定観念にとらわれないスピードで進める必要に迫られている。

 その理念に共鳴した日産は、その宣言に則り、世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルス感染症まん延の終結宣言を行なう日まで、新型コロナウイルス感染症の診断、予防、封じ込めおよび治療をはじめとする、新型コロナウイルス感染症のまん延終結を目的とした行為に対しては、当社が保有する特許権・実用新案権・意匠権・著作権の権利行使を行なわず、一切の対価や補償を求めないとしている。

 知的財産に関する新型コロナウイルス感染症対策支援宣言とは、戦後未曽有の危機といえる新型コロナウイルス感染症の蔓延状況のなかで、感染拡大の抑制や医療現場の最前線で戦っている関係者に心からの敬意を表し、この感染症の蔓延をくい止めるためには、業界の垣根を越えた、治療薬、ワクチン、医療機器、感染防止製品等の開発および製造を、産官学が連携し、従来の常識や固定観念にとらわれないスピードで進める必要がある。

 仮にも特許権、意匠権、ソフトウエアプログラムの著作権その他の知的財産権が、これらの開発および製造の障害となるのであれば、権利者が保有する知的財産権の権利行使を行わない事を宣言することが、迅速かつ最善の開発および製造を可能とし、また倫理的にも必要であると考えた結果の宣言だ。参加企業・組織は自動車業界では日産のほか、トヨタ自動車、HONDAのほか、IT系のソフトバンク、YAHOOジャパン、キヤノン、ロームなどのほか味の素、テイジンなど十数社が発起人として名を連ねた。

 日産でも、新型コロナウイルス感染症の診断、予防、封じ込めおよび治療をはじめとする、新型コロナウイルス感染症の終結を目的とした行為に対しては、一切の対価や補償を求めることなく、我々が保有する特許権・実用新案権・意匠権・著作権の権利行使を一定期間行なわないと宣言したわけだ。

 日産は、引き続き、関係者と連携しながら、新型コロナウイルス感染拡大の抑制と医療現場への支援に取り組んでいくとしている。(編集担当:吉田恒)