政府補正案評価も、執行面改善を要望 中西会長

2020年05月31日 08:08

 新型コロナウイルス感染症対応を軸とした総額約32兆円の第2次補正予算案について、日本経済団体連合会の中西宏明会長は「雇用調整助成金の拡充や資金繰り対応の強化など、雇用の維持や事業継続に向けた経済界の意見も汲み取った内容で評価できる」とした。

 一方で「煩瑣な手続き、時間を要する審査、オンライン手続きの遅滞など、予算執行の遅れが課題になっている」とし「困窮する事業者や経済的弱者等への支援は時間との勝負であり、執行面での早急な改善を図って頂きたい」と手続きの簡素化と審査の迅速化を図り、実効性を高めるよう要望した。

 新型コロナウイルス関連での倒産は5月27日までに東京商工リサーチ調べで、確認の取れているもののみでも186件(負債額1000万円以上)になっている。一方、企業の資金繰り支援額は公的金融機関で5月26日現在、累計で約6兆4000億円、民間金融機関での実質無利子融資は約2兆円にのぼっていることが、28日の政府会合で報告されている。(編集担当:森高龍二)