新型コロナ、日本人の6割が「第2波」と「景気動向」を懸念。8割が未だ「外出を警戒」

2020年07月09日 06:55

画・新型コロナ、日本人の6割が「第2波」と「景気動向」を懸念。8割が未だ「外出を警戒」。

電通が「COVID-19生活者意識ナビゲーター(第4回日米比較編)」を発表。日本での懸念は「第2波」59%、「景気」57%、2波による景気低迷を懸念

 新型コロナウイルス感染症の状況は日本を含む東アジアと欧米では大きく異なっている。7月2日現在で100万人当たりの死者数をみると日本が7.7人、韓国5.5人、中国3.2人、台湾0.3人であるのに対し米国386.9人、英国646.8人、イタリア575.4人と東アジアと欧米では2ケタ以上もの差がある。こうした違いによって日本をはじめとする東アジア人と欧米人では新型コロナに対する意識に大きな差があるのではないだろうか。

 新型コロナに関する意識の日米比較について、大手広告代理店の電通が6月上旬、全国の20~69歳の男女1000名を対象にした調査を実施、「COVID-19 生活者意識ナビゲーター(第4回日米比較編)」として取りまとめ6月30日に公表している。

 レポートによれば「懸念事項」について調べた結果、日米ともに「感染の第二波」がトップで、次いで「自国の景気」が高くなっている。日本人で「感染の第二波」を懸念事項と答えた者は59%、米国では53%と日本がわずかに高くなっている。「自国の景気」については日本が57%、米国が51%とやはり日本がわずかに高い結果となっている。また「社会全体の不安感」では日本が42%に対し米国が33%と日本人の方がより不安感を感じているようだ。

 ちなみに、日本人の「自分自身や家族・友人の感染リスク」について4月からの調査の推移を見ると6割程度から4割へと大幅に減少しており、現在は第二波と景気動向が不安の中心となってきている。

 日米で差のある項目としては、「住んでいる地域の経済」と回答したものが日本で20%に対し米国では38%、「長期的な休業・廃業」では日本が13%であるのに対し米国では32%と米国では経済的問題をより深刻に捉えているようである。

 「外出時に関する危険性」については日米で大きな意識の差がみられる。日本人では「危険を感じる」と答えた者は78%と8割近くに達しており、「危険を感じない」は22%のみだ。一方、米国では「危険を感じる」は48%、「感じない」は52%と半数を超えている。米国に比べ日本では感染者数も死者数もケタ違いで少ないにもかかわらず日本人の方がより慎重で危機意識が高いという結果だ。

 収束時期については「年末~来年以降」との回答が日本では50%に対し米国では32%と日本人の方が長期戦を覚悟しているようだ。(編集担当:久保田雄城)