任天堂の新型家庭用ゲーム機Wii U(ウィーユー)が発売になり、販売初日の東京都内の家電量販店には、徹夜組を含む数百人が開店前から長蛇の列を作った。またWii Uはアメリカでは11月から先行して発売されていて、発売初日からの1週間で43万台を販売。日米でなかなか好調なスタートをきったようだ。
Wii Uは任天堂が2006年の発売し、国内累計1200万台あまり、世界では1億台ほど売れ大ヒットとなったWiiの後継機。今回はコントローラーに6.2インチの液晶モニターが搭載され、コントローラーのみでもゲームができるのが目玉の機能。ゲーム中にテレビ視聴を可能にした。またSNSを搭載していて、ゲームのプレーヤーが情報をやり取りすることもできる。価格はメモリー容量が8ギガタイプで2万6250円、32ギガタイプが3万1500円。
ところでWii Uと同じ据え置き型家庭用ゲーム機のソニー プレイステーション3は10月にデザインを一新して本体を小型化し発売したばかり。プレイステーション3も2006年からの発売でおよそ7000万台(国内は約850万台)を売り上げている。「ソニーがマイナーチェンジ、任天堂はフルモデルチェンジといった感じですか。ニュースとしてはどうしてもWii Uのほうが大きくなりますね。スマートフォンなどの爆発的な普及で、ソーシャルネットワークが提供するネットゲームの人口が爆発的に増えています。ネットゲームに参加するユーザーの年齢も下がっていますし、子供にも魅力的なコンテンツが増えています。任天堂やソニーのようなコンシューマー型ゲームの大手も、実際に売り上げが頭打ちになっている理由として、ネットゲームの存在を無視できなくなっていますし、どれだけコンシューマー側が押し戻せるか、Wii Uの成否には注目しています」(玩具・ゲーム業界関係者)
そしてWii Uに注目するのはゲーム業界だけではない。昨年度は初の赤字となった任天堂がWii Uで再び浮上できるのかどうか、産業界、証券・金融業界からも関心が寄せられている。