出勤者7割削減以外もやれる事全てやる 中西氏

2021年01月17日 08:15

 日本経済団体連合会の中西宏明会長は15日までの記者会見で、新型コロナウイルス感染症対策で緊急事態宣言が11都府県に出されていることを踏まえ「緊急事態宣言の再発出は日本経済にとって望ましくない事態だが、新型コロナ感染者数が急増し、医療提供体制も崩壊しかねない段階にあるなど極めて厳しい状況ではやむを得ない」とした。

 そのうえで「経済界は出勤者数7割削減など要請されたことをするだけでなく、自らやれることをすべてやっていく」と述べた。

 また「会食を控えるなど国民一人ひとりが守るべきことを守る時である」とし「飲食店の20時以降の営業自粛では、しっかり補償するという政府の方針を踏まえれば、ある程度強制力を持たせる議論はあって然るべきだ」と補償をきっちりするのであれば、これに答えない事業所に対して一定の強制力を行政が持つことに理解を示した。

 中西会長は春季労使交渉に関しては「所得水準の高い国にして消費を増やし、経済を活性化していくことは大事で、賃金引上げのモメンタム維持は重要だが、現下の経済情勢で賃金引上げが可能な企業・業界は少ないのではないか」と賃金アップに厳しい春になるとの見方を示した。(編集担当:森高龍二)