気候変動対策で世界リードしたい姿勢強調 総理

2021年04月02日 06:52

 菅義偉総理は31日開いた気候変動対策推進有識者会議の初会合で「11月のCOP26(第26回気候変動枠組条約締約国会議)に向けて気候変動に関する多くの国際会議が予定されている」とし「この機会に、我が国として世界の脱炭素化に積極的に貢献し、国際社会の議論をリードするために、政府一体となって検討を深めていく」と気候変動対策で世界をリードしたい姿勢を示した。

 また「大きな成長戦略を描いていく上でも、気候変動対策に取り組むことが極めて重要」とし「グリーン社会の実現に向け、大きく歩む一歩になると思っている」と述べた。

 菅総理は気候変動について「集中豪雨、森林火災、大雪など近年世界各地で発生する異常気象は気候変動が大きな原因と言われている。気候変動問題に取り組み、脱炭素化を進めることは地球規模で待ったなしの課題だ」と強調。
 
 菅総理は「世界的な流れに伴って、あらゆるビジネスの現場にグリーン化の波が押し寄せていると思う。気候変動への対応は経済の制約という発想を転換すれば、我が国経済を長期にわたり力強く成長させる原動力になる。こうした思いで『2050年カーボンニュートラル』を宣言した」と語った。9月30日から3日間、イタリアでプレCOPがあり、10月30日、31日にはイタリアでG20首脳会合が予定されている。

 パリ協定では今世紀後半に世界の脱炭素(カーボンニュートラル=CO2などの温室効果ガスの年間の排出量と吸収量が差し引きでゼロとなる状態)を実現することが目標になっている。(編集担当:森高龍二)