野田佳彦総理は「TPP参加によって離職者が生じた場合、円滑な就労移動ができるよう就労支援をしていく」とした。また、単純労働者が入ってくることはない旨語った。
これは石川博崇議員(公明党)の質問に答えたもの。石川議員はTPPにより海外からの労働力が増大することによる国内労働市場悪化への懸念について質した。
野田総理はこれに答えたが、現況でも労働市場は厳しく、厚生労働省と文部科学省が共同調査した結果でも来春大学卒業予定者の就職内定率は10月1日現在、59.9%と6割を割り込み、過去2番目に悪い状況になっている。完全失業者も改善の傾向にあるものの、総務省調べで257万人(9月現在)と依然高水準にある。
現況の雇用対策においても政策効果が薄い中で、総理の答弁には安心感を持たせるだけの担保と説得力が欠けていた。(編集担当:福角忠夫)