鈴木俊一財務大臣兼金融担当大臣とジャネット・イエレン米・財務長官が12日、都内で2国間会談を開催。「歴史上重要な転換の局面において両国は世界の2大民主経済大国として、力強く、強靭で、持続可能な経済成長の促進とルールに基づく世界経済秩序を強化していくことを決意する」との共同声明を発表した。
声明では「ロシアのウクライナに対する侵略戦争で悪化した食料、エネルギー、コモディティ価格の上昇、高まる食料不安を含む世界及び国内経済が直面する課題に対処する、強力なコミットメントを新たにする」としている。
そのうえで「我々は国際金融機関に対し『食料不安に対処するための行動計画』におけるコミットメントを実施するように求める。我々は価値観を共有する国々や国際機関と緊密に協働して、的を絞った支援を提供し、より強靭で強力なサプライチェーンを構築する。ロシアの侵略による経済的な影響が為替相場の変動を高めており、経済及び金融の安定に対して悪影響を与え得る。我々はG7及びG20のコミットメントに沿って、引き続き、為替市場に関して緊密に協議し、為替問題について適切に協力する」などとしている。
また、気候変動問題に関して「我々は2050年までの経済全体における排出のネット・ゼロ達成に向けてのコミットメントを再確認する。我々は全ての主要排出国を含めた包摂的な国際協力を通じて、気温上昇を摂氏1.5度に抑えるという目標を射程に入れ続ける公正な移行を推進する。我々は、それぞれの国の排出プロファイルと文脈に適切に合わせたあらゆる種類の気候緩和策を通じて炭素集約度を削減することに焦点を当てる」とした。(編集担当:森高龍二)