東京電力福島第一原発事故をめぐる株主代表訴訟で13日、東京地裁は東電の勝俣恒久元会長ら4人に対し、その責任を認め、総額13兆3210億円の賠償を命じる判決を下した。
株主らは旧経営陣5人に対し総額22兆円の損害賠償を求めていた。この結果、勝俣元会長はじめ清水正孝元社長、武黒一郎元副社長、武藤栄元副社長に対しては責任があるとし、高額賠償を命じる画期的判決となった。小森明生元常務については責任を認めなかった。
裁判は東京電力が法人として旧経営陣に対し責任追及する損害賠償請求訴訟を起こさなかったため、株主らが「旧経営陣が安全対策を怠ったため、巨額の損失を受けた」と5人に対して2012年に株主代表訴訟を起こしていた。
東京地裁は2002年に政府機関が公表した地震予測「長期評価」について、津波の予見性を認定し、経営陣には「最低限の津波対策義務があったのに、これを先送りした」とし「著しく不合理で許されない」と断じた。(編集担当:森高龍二)