政府は11日の持ち回り閣議で、安倍晋三元総理に最高位にあたる従1位、大勲位菊花章頸飾、菊花大綬章を授与すると決めた。日本の勲章では唯一、ネックレスの形状をとり、視覚的にも最高位の気品を表している。
戦後に授与された総理は、吉田茂、佐藤栄作、中曽根康弘の3氏のみ。4人目の授章者となる。
松野博一官房長官は授与理由について「内閣総理大臣としての功績をはじめ、多年にわたる功績にかんがみた」とした。松野氏は「安倍元総理は総理として、国家の交流に多大の貢献をした。日米関係を基軸とした外交、経済、安全保障政策に力を尽くした。内閣官房長官などをつとめ、国政に参画した。多年にわたる国会議員としての功績などがある」とした。
一方、安倍元総理の追悼方法に関して、松野氏は12日の記者会見で「多大な功績を残された元総理であり、政府としても敬意を表して対応を検討すべきと考えているが、追悼の方式については、現時点で、政府として決定していることはない」とした。松野氏は「過去の例や遺族の意向を踏まえて、今後検討していく」と記者団に答えた。
2020年10月に営まれた中曽根康弘元総理の葬儀例から、政府・自民党による合同葬になる可能性が高い。中曽根元総理の合同葬には2億円を要し、政府と自民党で1億円ずつ負担した。(編集担当:森高龍二)