閣議決定の中身の是非問わない危険性が如実

2022年09月22日 07:13

 浜田靖一防衛大臣は20日の記者会見で、安倍晋三元総理の国葬に各種マスコミ世論調査で「反対」が50~60%以上と過半を越えている中で、自衛隊に対し、儀じょうなどを行うように命令することに「様々な意見があることは承知をしておりますけれども、政府として引き続き国民の皆様の理解が得られるような様々な場を通じて、内閣の考え方についてですね、説明を尽くしてゆく立場であります。防衛省としては、故安倍晋三国葬儀事務局を含む関係省庁と連携しながら、国葬儀が滞りなく厳粛に執り行われるよう、しっかりと準備をしていきたい」と述べた。

 記者団から、国民の大多数が反対する中で、儀じょうなどをするように命令することを心苦しく思わないか、との問いには「閣内でいろいろな議論をしながら決まったことでありますので、そういった批判はあることを承知しながらも我々とすれば、我々に与えられた任務をこなすということだというふうに思っております」と世論は考慮しない遂行ありきの答弁をした。

 記者団が、それをやらざるを得ない自衛隊員がかわいそうと思いますか、と質したのには「閣内で決まったことでありますので、そのことに対して、私の了解によってこの儀じょうが行われるわけでありますので、これは任務ということで果たしていただくということはそのとおりにやっていただくということだと思います」と閣議決定に基づき、粛々とやるのみとの姿勢が露わになった。閣議決定の中身の是非を問わない危険性が如実に表れた。(編集担当:森高龍二)