東京オリンピック・パラリンピックをめぐる汚職事件や談合事件が相次ぎ表面化する中、2030年の冬季大会招致に関して「すべきでない」、「するべき環境でない」との声に加え、東京大会組織委員長を務めた橋本聖子参院議員も「入札談合事件が解明されない限り招致は難しい」との見解を示している。
松野博一官房長官は2日の記者会見で「国としては招致主体の札幌市とJOCが行う承知活動を見守っていきたい」と札幌市とJOCの動きを見守る体でとどめた。また「札幌市民はじめ国民の支持を得る事が大切だ」と強調した。世界のトップアスリートが集うスポーツの祭典(オリンピック・パラリンピック)が企業や個人の金儲け道具に成り下がった今回の贈収賄・入札談合事件の根深い問題を解明、国民の前に明らかにするとともに、再発防止策が明確に示されなければ、世論は札幌冬季大会招致に反発こそすれ、支持はできないだろう。
松野官房長官は「東京オリンピック・パラリンピックを巡る入札談合が事実で、大会組織委員会のガバナンス体制に起因する問題だと考えられる場合には、文科省に設置されたプロジェクトチームで検討することになると承知している」と語った。ガバナンス体制に起因する可能性は否定できない。(編集担当:森高龍二)