ディスカバー農山漁村の宝選定地域に期待 総理

2022年12月21日 07:02

 農林水産省と内閣官房は「強い農林水産業」、「美しく活力ある農山漁村」の実現に向けて、農山漁村が持つポテンシャルを引き出すことで地域の活性化や所得向上に取組んでいる優良事例を選定し、全国へ発信しており、今年は616件の応募の中から、北海道網走市のオホーツク農山漁村活用体験型ツーリズム推進協議会や高知県四万十町の株式会社四万十ドラマ、沖縄県今帰仁村(なきじんそん)の株式会社沖縄UKAMI養蚕など全国37地区が「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」に選ばれた。

 特にグランプリ受賞の沖縄UKAMI養蚕は有識者懇談会委員の評価として「世界を視野に日本のシルクを小さな村から発信する取組みはとても優れた活動だ」「廃校利用や農福連携、高齢者の雇用等の多くの課題の解決策を行っており、評価できる」「対象者視点で商品開発をしていくことで、大きく成長するビジネスにできる」と期待が寄せられていた。

 岸田文雄総理は19日開かれた「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」交流会に出席し「選定された皆様が地域資源の活用やデジタル化など創意工夫を発揮し、農林水産業が直面する社会課題の克服に取組み、農山漁村の活性化に多大な貢献をされておられますことに心から敬意を表します」と祝福。

 そのうえで「農山漁村の発展の解は一つではなく、全国各地の農山漁村には多様な可能性があると感じている。私は新しい資本主義という経済モデルを進めようと申し上げていますが、新しい資本主義の象徴は地方・地域だと思っている。皆さんの取組みが範となり、全国各地で農山漁村のポテンシャルが引き出されることによって、農林水産業・農山漁村が将来にわたって成長し、次の世代にしっかり引き継がれていくことを期待しています」と期待した。(編集担当:森高龍二)