永岡文科大臣「失敗がっかり」もJAXA激励

2023年03月10日 07:11

 永岡桂子文部科学大臣はH3ロケット打ち上げ失敗の事態を受けて8日、記者会見し「大変がっかりした」と冒頭に語った。

 永田大臣は7日に井出副大臣に対策本部の設置を指示し、設置した。永田大臣は「失敗したことは大変残念。期待や支援に沿えず申し訳なく思っている。対策本部で早急な原因究明と対策に全力で取組んでいる。8日から有識者会合による調査、対策の検討に着手した」と述べた。

 永田大臣は「H3ロケットは我が国の衛星を自ら打ち上げ、アルテミス計画といった国際協力を進めるうえで極めて重要な次の世代を担う基幹ロケット。技術力を結集して開発すべきものと考えている」と強調し「文部科学省としてH3ロケットの開発を進める」と述べた。

 永田大臣は宇宙航空研究開発機構(JAXA)に対して「困難を克服し、ともに前を向いて進んでいただきたい」と激励した。

 JAXAは7日10時37分55秒(日本標準時)に種子島宇宙センターからH3ロケット1号機を打ち上げたが、第2エンジンが着火せず、10時51分50秒に指令破壊信号を送り、破壊。打ち上げに失敗した。ロケットには先進光学衛星『だいち3号』を搭載していた。失敗に対しJAXAは「搭載された衛星に関係された皆さま、地元はじめ関係する皆さま、多くの国民の皆さまの期待に応えられず深くお詫び申し上げます」と陳謝した。

 8日、JAXAが発表したところによると「1段/2段分離を検知したのち、機体側から2段エンジンへ着火指示(SEIG)を送り、2段エンジン側がSEIGを受信したことやSEIG付近で電源系統の異常を確認したとしている。異常が機体側による要因か、エンジン側による要因かは調査中という。(編集担当:森高龍二)