フィリピン・ミンドロ島沖で転覆・沈没した小型タンカーからの油流出被害でフィリピン政府の要請を受けて、政府は油防除の助言を行う国際緊急援助隊専門家チームを10日にも派遣する。松野博一官房長官が9日記者会見で発表した。
松野官房長官は「2月28日に小型タンカー『プリンセス・エンプレス』号が、ミンドロ島沖東約20キロ地点で転覆して以降、現場海域に積載された燃料油やディーゼル油が流出し、漁村やマングローブ林への油の漂着が確認される等、約6万5000人の周辺住民の生活環境に大きな被害が出ている」と語った。
松野官房長官は「我が国としては、この援助が海洋汚染の拡大予防と海洋環境の回復に資することを期待し、引き続きフィリピンと緊密に連携していく考えだ」と述べた。
外務省によると、専門家チームは在フィリピン日本国大使館、海上保安庁、国際協力機構の職員計8人で構成。被害状況の調査を支援するとともに、現行の油防除作業に対して指導、助言を行う。(編集担当:森高龍二)