東京電力は福島第一原発事故で増え続ける放射能汚染水のALPS処理水(放射性物質のトリチウムを含む)を海岸から1キロ離れた海底で海洋に放出するための「放水トンネル」工事を進めてきたが、トンネル掘進が完了したとしてトンネルの様子を26日、HPで紹介した。
東電はALPS処理水の海洋放出を行う際にはトリチウム以外の放射性物質の濃度が国の基準を満たすまで再浄化処理(二次処理)を行い、トリチウムの規制基準を十分に満たすよう海水で希釈するとしている。
東電はALPS処理水に含まれるトリチウム、62核種、炭素14を第三者機関による測定を含め、希釈放出前に測定し、62核種、炭素14が環境への放出に関する規制基準値を確実に下回るまで浄化されていることを確認する。
また海水希釈後のトリチウム濃度が1500ベクレル/リットル未満となるよう、100倍以上の海水で十分に希釈する。また年間トリチウム放出量は22兆ベクレルを下回る水準とすると説明。
海水希釈後のALPS処理水について、放出中毎日サンプリングし、そのトリチウム濃度が1500ベクレル/リットルを確実に下回っていることを確認し、速やかに公表し、透明性を高めるとしている。1500ベクレル/リットルはWHO飲料水基準(10000ベクレル/リットル)の7分の1程度になる。(編集担当:森高龍二)