中国、韓国、ロシア、米国など11名の専門家を含む国際原子力機関(IAEA)タスクフォースが今月24日から27日にかけて東京電力福島第一原発事故により発生している放射性物質による汚染水のALPS処理水の海洋放出の安全性に関して分析するため、来日する。8月の海洋放出後、初めての来日になる。
東電福島第一原発のALPS処理水の処分については21年4月に政府が海洋放出する基本方針を公表後、日本政府がIAEAに対しALPS処理水の安全性に関するレビューミッション派遣などの協力を正式に要請、同年7月にIAEAとの間の付託事項に署名している。
付託事項では(1)技術的なレビュー(2)規制に関するレビュー(3)独立したサンプリング・データの裏付け分析を含む「ALPS処理水の安全性に関するレビューを実施すること」について合意。国内外へのALPS処理水の安全性に関しての透明性を担保する一環としている。
経産省HPでは近傍海域モニタリングの現況を表示。「放出停止判断レベル(放水口付近で700Bq/L、放水口付近の外側10km四方内で30Bq/L」以内の場合は「〇 異常なし」と伝えている。経産省は「これらの数値を超えた場合でも周辺海域のトリチウム濃度は安全基準6万Bq/LやWHO飲料水基準1万Bq/Lを十分下回り、周辺海域は安全な状態」と説明している。(編集担当:森高龍二)