「より安全な環境へ」2次避難を呼びかけ 総理

2024年01月14日 09:05

 岸田文雄総理は11日、能登半島地震で避難している住民らに「より安全な環境へ」の2次避難を呼び掛けた。避難生活を余儀なくされている人は石川県だけでも約2万5000人を超えている。

 岸田総理は「寒い北陸の冬と長引く避難生活で心身共につらい環境が続いている。孤立集落を始め、被災地ではインフラ復旧や住まい確保にかなりの時間が掛かる」としたうえで「命と健康を守るためにも、より安全な環境への移動を積極的に検討していただくことが重要。二次避難は避難所の過密解消にもつながるし、被災地における避難所の環境改善、感染症対策の観点からも重要」と理解と協力を促した。

 岸田総理は「馳浩知事から特に医療ニーズが高い方、妊産婦、乳幼児、介護・障害福祉サービス受給者、75歳以上の高齢者などとその家族について積極的に2次避難を検討していただきたいといった呼び掛けがあったと承知している。私としても、この2次避難の取組みがしっかり進むよう政府挙げて支援していきたい」と述べた。

 2次避難が進まない要因について、岸田総理は「住み慣れた場所から離れ難いとおっしゃる方とか、見知らぬ場所での生活が不安とおっしゃる方とか、長距離移動が負担になるという方もいるということは報告を受けている。不安や懸念が解消されるよう努めることは大事と考えている。再び住み慣れた土地に戻ることができるよう応急仮設住宅の建設、あるいは災害廃棄物の処理体制の確保、こうした暮らし再建に向けた取組みも並行して進めていくことが重要だ」と復旧復興への道筋を立てていく考えも示した。(編集担当:森高龍二)