岸田文雄総理はフランス、ブラジル、パラグアイなど訪問後の内外記者会見で、特に対中南米政策スピーチの成果について「中南米諸国を『人間の尊厳』が守られる世界に向けた道のりを共に歩む、かけがえのないパートナーと位置付けた。その実現に当たり、多様な道のりを尊重しながら、日本と中南米が取組むべき具体的な協力のビジョンを発信した」と述べた。
岸田総理はブラジルのルーラ大統領との共同声明で「戦略的グローバル・パートナーとして一層連携を強化することを確認した」と述べ「本年のG20(金融・世界経済に関する首脳会合)リオ・サミットの成功に向け、飢餓・貧困、エネルギー移行と持続可能な開発、グローバル・ガバナンス改革といった優先課題について協力することを確認した」と成果を強調した。
また「来年のCOP30(国連気候変動枠組条約第30回締約国会議)は、ブラジルのベレンで開催される予定。気候変動対策を重視するルーラ大統領とは『日ブラジル・グリーン・パートナーシップ・イニシアティブ』を立ち上げるとともに、ブラジルのバイオ燃料、合成燃料等に関する高いポテンシャルと日本の先端技術等を結び付けて、世界のカーボンニュートラルの実現に貢献するべく『ISFM(アイスファム:Initiative for Sustainable Fuel and Mobility)』の設立に合意した」ことなどをあげた。(編集担当:森高龍二)