石破茂総理は9日の記者会見で、衆院の解散について「国民の皆様の納得、共感なくして、政治を前に進めることはできない」と冒頭に語り「国民の皆様方に信を問い、その御信任を得て、新政権の掲げる政策に力強い後押しをお願いしたいと考えている」と解散理由を述べた。また記者団の問いに「党内融和よりも国民の皆様方の共感を得るということが大事だ」と語った。
石破総理は自民党派閥による裏金づくりにかかわった政治とカネを巡る問題の当該議員で15日公示、27日投開票の総選挙に出馬する議員や元議員に対して「党総裁として、政治への信頼を回復するための取組みとして、公認、比例名簿への登載について、自民党則における『選挙における非公認』よりも重い処分を受けた者などは『非公認』とする。その他の不記載があった議員も比例名簿に登載しない方針とする」と改めて説明。
石破総理は「所属議員が一人一人の有権者に真摯に向き合い、説明を尽くし、理解を得なければ、国民の皆様方の信頼を取り戻すことはできません。一部の議員の重複立候補を行わないことしました。私も含め、党四役も重複立候補は行わない」と説明した。
自民党は現職11人と元職1人の12人を「非公認」とした。12人は三ツ林裕巳元内閣府副大臣(埼玉14区)萩生田光一元経済産業大臣(東京24区)中根一幸元外務副大臣(比例北関東、今選挙での出馬予定選挙区は埼玉6区)平沢勝栄元復興大臣(東京17区)。
菅家一郎元復興副大臣(比例東北、福島3区)小田原潔元外務副大臣(東京21区)高木毅元復興大臣(福井2区)細田健一元経済産業副大臣(新潟2区)西村康稔元経済産業大臣(兵庫9区)下村博文元文部科学大臣(東京11区)越智隆雄元内閣府副大臣(比例東京)。元衆院議員の今村洋史東京9区支部長(今選挙は東京9区)。このうち、越智氏は出馬しない意向を示している。
一方、今回の対応では5年間での裏金額が1564万円と51人中10番目に多かった杉田水脈衆院議員(比例中国)、同じく1408万円と11番目に多い宗清皇一衆院議員(比例近畿)らは非公認からは外れており、最終判断が注視されている。(編集担当:森高龍二)