JFEスチール、同社開発のラインパイプ用電縫鋼管3.5千トン受注

2011年09月28日 11:00

 JFEスチールは、ノルウェーの石油会社であるSTATOIL社向けに、同社が開発した電縫鋼管「マイティーシーム(R)」3,500トンを伊藤忠丸紅鉄鋼と共同で受注。STATOIL社が北海およびノルウェー海で展開するHyme(ヒーム) ProjectおよびStjerne(ストジャネ) Project向けに、東日本製鉄所(京浜地区)で製造された外径10.75インチ(273.1mm)の鋼管を2011年8月に出荷した。

 両プロジェクトでのパイプライン敷設にはReel(リール)工法が採用される予定で、当工法に熱処理をしない電縫鋼管が採用されるのは世界で初めての快挙。Reel工法は、中規模のパイプライン敷設に適した敷設方法だが、鋼管に厳しい特性と高い品質が要求されるため、従来は主に継目無鋼管や熱処理電縫鋼管しか対応できなかったという。同社の「マイティーシーム(R)」は、Reel工法を想定した厳しい条件下で安定した溶接部の品質を示し、強度、寸法精度などへの高い信頼性も評価、今回の受注に至った。

 「マイティーシーム(R)」は、既に北米・東南アジア向けに納入実績があるが、今回、仕様の厳しい北海でのReel用途に採用された事で、優れた品質が改めて認められている。今後、これまで主に継目無鋼管が使用されてきた用途に「マイティーシーム(R)」の採用が増えていく事が期待される。同社は今後とも、鋼管をはじめとする高機能・高品質な鋼材商品の提供を通じて、世界の資源・エネルギー開発に貢献していく。