航空自衛隊新田原基地(宮崎県新富町)に導入されるF-35Bによる垂直着陸訓練がこれまで「緊急時などを除き同基地では行わない」としてきたところ、九州防衛局が垂直着陸訓練を「夜間を含め同基地で実施する」と発表したため、地元から不満や不安の声があがっている。
中谷元防衛大臣は28日の記者会見で、この点について「地元に対して丁寧な説明と適切な情報提供をしっかりしていきたい」と語った。説明会も検討する。
中谷大臣はこの日の会見で「新田原基地においては緊急時などを除いて垂直着陸は行わず、馬毛島において垂直着陸訓練を実施するということを想定している説明をしてきたが、馬毛島の施設整備状況を見てみると訓練の一部を新田原基地で実施させていただきたいと26日に九州防衛局を通して関係自治体等にお伝えした」と馬毛島基地完成時期がずれ込むことを踏まえての対応であるとの経緯を説明。
そのうえで「地元の皆様に様々な御意見があることは承知している。今後、住民説明会開催等も含めて関係自治体等と必要な調整を行い、防衛省して真摯に対応させていただく」と語った。
また「今後、臨時F-35B飛行隊(仮称)を年度末に新田原基地において約20名の新編を予定している。臨時のF-35Bの飛行隊の詳細な新編時期や人員の配置の詳細、機体の納入時期、訓練開始の時期といった事柄は現在調整中。関係自治体等と緊密に連携しつつ、検討・調整の進展も踏まえ、地元の皆様に丁寧な説明と適切な情報提供をしっかり行っていきたい」とした。(編集担当:森高龍二)