米軍低空飛行訓練は沖縄除く国内山岳地帯で合意

2023年07月13日 07:02

 日米合同委員会はMV-22(米海兵隊オスプレイ)の低空飛行訓練(高度500フィート未満=約152.4m未満~200フィート=約60.96mまで)について、実施区域から沖縄県を外した国内での山岳地帯で低空飛行訓練に日米合同委員会で合意した。10日から有効。

 沖縄県を外したことに、浜田靖一防衛大臣は11日の記者会見で負担軽減を考えたと強調した。

 浜田大臣は「現在でも多くの米軍施設・区域が沖縄に集中し、沖縄の皆様に大きな基地負担を担っていただいている。政府として重く受け止めており、沖縄の基地負担軽減を政権の最重要課題の一つとして取り組んでいる。日米間で合意したオスプレイの飛行訓練は沖縄県の基地負担を一層軽減する必要性を考慮した結果で、沖縄県を除く日本国内の住宅地等を避けた山岳地帯において実施することとした」と説明した。

 また浜田大臣は「訓練は捜索救難活動の人員・物資の輸送などを効率的に実施するために必要不可欠なもので、我が国の防衛、国民の安全確保の観点から大きな意義を有するものと考える」と理解を求めた。

 日米合意では(1)沖縄県を除く日本国内の住宅地等の上空を避けた山岳地帯において、高度500フィート未満200フィートまでの飛行訓練を実施する。本合意に基づく飛行訓練以外の飛行は従来どおり、500フィート以上の高度で飛行する。

 訓練実施に当たっては(2)シミュレータ等による事前の慣熟を行う(3)土日及び日本の祝日等には実施しない(4)午後10時から午前7時までの間は実施しない(5)住宅、学校、病院、原子力・火力発電施設等の上空では実施しない(6)緊急の際に地上又は水上の人又は物件に危険を与えることなく不時着陸できる高度を保つ(7)送電線等の物件から十分回避できる距離を保つなど「安全対策を徹底する」ことと明記している。(編集担当:森高龍二)