9月16日より大阪・天王寺で開催されていた本場ドイツビールの祭典にちなんだイベント「収穫祭・大阪オクトーバーフェスト2011」(主催:収穫祭・大阪オクトーバーフェスト実行委員会)が25日、大盛況のうちに幕を閉じた。
『オクトーバーフェスト』とは、毎年秋にドイツのミュンヘンで16日間にわたって開催される世界最大のビールイベント・収穫祭。1810年以来、ミュンヘン市で9月半ばから10月上旬に開催され650万人以上の人が会場を訪れ、600万杯以上のビールが飲まれるという。今回の大阪でのイベント期間中は、5銘柄のドイツビールの他、ベルギービールやアイリッシュビールなど、世界のビールが勢ぞろい。直輸入のソーセージやジャーマンポテトなどのドイツ料理の出店や、民族衣装をまとう楽団による、伝統的なドイツ音楽の陽気な演奏なども特設のステージで催された。
日本ではこれまで、東京の日比谷公園や横浜の赤レンガ倉庫などで開催されているが、本年度は7月13日から10日間、名古屋の久屋大通公園 久屋広場にて一足先に開幕した「収穫祭・名古屋オクトーバーフェスト2011」(主催:収穫祭・名古屋オクトーバーフェスト実行委員会)も大盛況のうちに閉幕。大阪では今回が初めて本格的な『オクトーバーフェスト』の開催となった。
ここ数年は全国各地で様々なビールイベントが行われているようだが、なかでもドイツビールは賑やかに、陽気に飲むというスタイルが日本に近く、ビール大国という点でも昔から馴染みが深い。しかし今回は、大阪・名古屋での「オクトーバーフェスト2011」に参戦していたベルギービールが特に人気が高く、週末は長蛇の列となっており、大阪では10日間で400樽以上が完売した。
ベルギービールのスタイルは、他の海外ビールとは違い、800種類以上の銘柄が存在する。本国では140の醸造所があるというから驚きだ。また、味も多種多彩で、口の中で味を楽しむだけで無く、香りや色など五感で味わうという。また、このビールにはこのグラスというように、銘柄毎にグラスも違い、まるでワインのような扱いでビールを楽しむ独特なスタイルで最近は注目度が高い。9月初旬にはベルギービールをメインとした「ベルギービールウィークエンド2011」が東京は六本木ヒルズのメインアリーナで開催。4日間の開催でののべ来場数は2万1000人を記録。大阪では6月に新梅田シティで開催され、こちらも4日間の開催でののべ来場数は1万3000人となっており、記録的な来場者の数となった。
近年は、国内ビール市場自体も、発泡酒、第3のビールの登場で、幅が広がってきているのも確かだが、不動の国内ビール4大メーカー、アサヒ、サッポロ、サントリー、キリンを脅かす存在として、各国からの輸入ビールも人気を集めている。ドイツビールやベルギービール、また昔から日本で人気が高いアメリカビールやメキシコビールなど、海外ビールが加わることで、ビールというカテゴリーの存在感が無限大に広がっていく。今後の国内のビール市場の動向から目が離せない。