夏休みも後半戦。厳しい暑さの中でも、かけがえのない時間と経験を楽しむ方法

2025年08月10日 07:19

023_e

お盆休みの帰省などを利用して小旅行やレジャーを楽しむ家庭は多いが、今年は熱中症などの心配もあり、海や川の人出も例年より少ないようだ

 夏休みは、子どもにとって楽しくて大切な時間。しかし、今年の夏は気温が高すぎて外で遊ぶ機会も減っているのではないだろうか。毎年、お盆休みの帰省などを利用して小旅行やレジャーを楽しむ家庭は多いが、今年は熱中症などの心配もあり、海や川の人出も例年より少ないようだ。

 しかし、子どもたちの貴重な夏休みの時間を、自宅でゴロゴロと、テレビを見たりゲームをしたりするだけで終わらせてしまうのはもったいない。外が暑いのなら、屋内でも夏休みならではの体験をさせてあげたいものだ。

 例えば、京都では「京都市中央市場水産棟見学エリア」が人気だという。京都市の中央卸売市場は1927年に開設された日本初の中央卸売市場。そんなプロの現場に、なんと一般の人でも入れる全長260mの無料見学エリアが2023年4月オープンした。巨大なスクリーンで市場の変遷を学んだり、市場で使われている小型運搬車「モートラ」の運転を疑似体験できたり、クイズに挑戦したりとなかなか盛りだくさんで、市場のことはもちろん、水産物の流通や京都の食文化まで楽しく学ぶことができる。しかも、少し早起きして朝5時に行けば、ガラス越しにせりの見学もできる。他では体験できない、市場ならではの経験だ。

 また、大阪市では約2万冊の蔵書を誇る「こども本の森 中之島」も人気の定番スポットだ。吹き抜けの開放的な空間に、絵本や童話、小説、図鑑、芸術書など多彩なジャンルの本が並んでおり、お気に入りの本を探すだけでも楽しい。本が好きなの子はもちろん、そうでない子もきっと、本や読書に対する興味がわくだろう。

 本に興味を持ったなら、夏休みの時間を利用して、新しい挑戦をしてみるのも良いかもしれない。そんな親子におススメしたいのが、株式会社山田養蜂場が実施している「ミツバチの絵本コンクール」だ。同社では、自然と共生しているミツバチに関心を持ってもらうことで、「自然環境の大切さ」「社会とのつながり」「生命の尊さ」を知ってほしいという想いから、同コンクールを1999年に創設。今年で第26回を迎え、これまでで累計6万点を超える応募作品が寄せられている、歴史のあるコンクールだ。同コンクールは二段階形式で行われるのが特徴で、まずストーリー部門を募集し、その最優秀作品をもとに、イラスト(さし絵)部門の募集が行われる。それぞれ一般の部、子どもの部があり幅広い世代の参加が可能だ。そして、ストーリー・イラストの両部門で一般の部最優秀賞に選ばれた作品は書籍化され、「みつばち文庫」として全国の小学校へ寄贈される。自分が書いたり、描いた作品が小学校の図書館に並ぶことになるかもしれないのだ。

 今年はすでにストーリー部門の募集は終了しており、応募総数643点の中から16点の入賞が発表されているが、現在、9月16日までの期間で、ストーリーを表現するイラストのさし絵が募集されている。本年度から、従来の郵送応募に加え、WEB応募フォームが新設され、手軽に応募できるようになっているので、ぜひ親子で応募してみてはいかがだろうか。

 夏は毎年やってくるが、今年の夏休みは一生に一度しかない。子ども時代の貴重な時間をどのように過ごすかは、子どもの成長にも大きく影響するはずだ。暑いからとダラダラと時間を過ごすのではなく、親子で有意義な時間を楽しんでほしい。(編集担当:藤原伊織)