122.3兆円の来年度予算案が衆院通過。国債費は初の30兆円台

2026年03月14日 07:13

国会議事堂11

社会保障・防衛が過去最大。122兆円予算案、年度内成立の見通し

今回のニュースのポイント

・一般会計122.3兆円、過去最大規模: 2026年度予算案は、前年度当初予算(約115.2兆円)を大幅に上回る122兆3,092億円となりました。高市政権のもと、社会保障、防衛、物価対策などの優先課題が予算配分に反映された形です。

・国債費が初の30兆円突破、金利上昇が影響: 借金の元利払いに充てる国債費は31.3兆円と、前年度比1割強の増加となりました。ゼロ金利解除後の金利上昇が財政コストを押し上げている構図が鮮明になっています。

・税収は約83.7兆円を見込み、新規国債は約29.6兆円: 税収は過去最高の約83.7兆円を見込む一方、新規国債発行額は約29.6兆円(30兆円弱)にとどめ、成長投資と財政規律の維持を両立させる狙いです。

 衆議院本会議は12日夕、政府提出の2026年度予算案(一般会計122兆3,092億円)を与党などの賛成多数で可決し、参議院に送付しました。一般会計の総額は2025年度当初予算を上回り過去最大を更新。「積極的かつ責任ある財政運営」を掲げる高市政権のもと、社会保障や防衛、物価対策などの優先課題が予算配分に反映された形です。

 支出の内訳を見ると、最大のシェアを占める社会保障費が39.1兆円と過去最高を記録しました。高齢化に伴う医療・介護費の自然増や、少子化対策の拡充を織り込んだ内容となっています。また、防衛費は約9.0兆円と2年連続で過去最大を更新しており、GDP比2%目標の達成を見据えた長射程ミサイルや無人機などの装備品強化、防衛インフラの拡充が進められます。

 今回の予算で注目されるのは、国債費(元利払い)が31.3兆円と、初めて30兆円の大台を突破した点です。これはゼロ金利政策の解除に伴う長期金利の上昇が、政府の財政コストを直接的に押し上げ始めたことを示しています。地方交付税交付金等も20.9兆円と過去最高を更新しており、物価高や人口減少に直面する地方自治体の歳入を下支えする一方、将来的な財政余力をいかに確保するかが課題となります。

 産業政策の面では、半導体・先端技術やGX(グリーントランスフォーメーション)分野への政府投資・補助金が重点配分されます。これらの予算は関連企業の設備投資や研究開発を後押しするシグナルとして注目されています。家計支援においては、社会保障を通じた教育・保育負担の軽減や、継続的な物価高対策が盛り込まれ、地域経済の維持を図る狙いがあります。

 予算案は今後、参議院での審議に移ります。憲法の規定により年度内の成立は確実視されていますが、社会保障、防衛、国債費の3項目で支出の約6割が固定化される硬直的な予算構造となっています。今後、機動的な物価対策や成長投資を継続しながら、中期的な財政健全化をいかに両立させていくかが、政権運営の試金石となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部)