航空管制事務 問題頻発で国交省が検討委員会

2011年08月04日 11:00

 今年5月に福岡空港事務所で二重に離着陸許可を出すミスが発生するなど、航空管制事務にかかわる問題が相次いで発生していることを受け、国土交通省は大畠章宏国土交通大臣の指示を受け、省内に外部有識者7人からなる「航空管制事務適正化検討委員会」を立ち上げた。近く初会合を開く。委員会は9月下旬には検討成果をまとめる予定。

 国土交通省によると、航空管制事務上の問題として、これまでにも昨年10月に福岡航空交通管制部で部外者に無線交信を行わせていた事案や東京航空交通管制部で部外者の見学受入対応を不適切に行ったなど、問題行動が相次いでいるという。

 このため、第3者の視点からこうした管制事務上の問題を調査・分析してもらい航空管制事務の適正化策を検討してもらうこととしたもので、委員は法令遵守・企業不祥事、職業倫理・人材育成、ヒューマンエラー、管制・運輸・交通関係などそれぞれの専門家で構成された。委員は次の通り。有田知徳シティユーワ法律事務所弁護士、稲継裕昭早稲田大学政経学術院教授、桑野偕紀日本ヒューマンファクター研究所長、芝昭彦弁護士、西尾隆国際基督教大学教養学部長、平田輝満運輸政策研究機構運輸政策研究所研究員、保田眞紀子弁護士。
(編集担当:福角忠夫)