ヤマハ発、サーフェスマウンターの新会社を欧米に設立

2011年06月15日 11:00

 ヤマハ発動機は、2011年6月10日、サーフェスマウンター(表面実装機)の出荷台数が3万台(OEMの出荷台数を含む)に達したことを発表している。

 同社は、工場の自動化に貢献する産業用ロボット事業分野に次ぐ、新たな分野として電子部品をプリント基板へ搭載するサーフェスマウンターの開発に着手。1984年にOEM出荷を開始したのに続き、1987年には同社ブランドとしての第1号機「YM4600S」を発売し、電子部品実装装置市場に本格的に参入してきた。以来、事業の拡大を続け、2001年2月にサーフェスマウンター出荷累計1万台を、さらに2006年3月には出荷累計2万台を達成している。

 同社のサーフェスマウンターはこれまでも、電子・電気部品の小型化・多様化が進む中、マシン単体時だけでなく、複数台を連結することで高速性・作業性・汎用性を大幅に向上させる「モジュールコンセプト」を提唱し、市場から高い評価を得てきた。今後はさらに設計・製造・販売・サービスが一体となった効率的な事業体制を構築するほか、モーター制御やビジョンカメラによる画像認識技術などのコア技術を生かして開発されたクリームハンダ印刷機や電子基板検査装置、フリップチップ実装機などを提供。電子部品実装機器のフルラインナップメーカーとして、多様化する顧客のニーズに最適な生産ラインを提案していく。

 また、同社は欧州および米国におけるサーフェスマウンターの販売拡大を目的に、同地域のそれぞれにIM事業の新会社を設立することを発表している。欧州の新会社「Yamaha Motor IM Europe Gmbh.」は6月に設立。米国の新会社「Yamaha Motor IM America, Inc.」は8月に設立を予定。欧米での同社のサーフェスマウンターの販売は、1994年からオランダのフィリップスE.M.T社(現:アセンブレオン社)へのOEM供給の形で展開していたが、2009年からは自社ブランドによる販売・サービスも開始している。新会社では、欧米のサーフェスマウンター市場におけるヤマハブランドの浸透を図るとともに、直販体制および代理店サポート体制を強化することで販売力を上げ、市場シェアの拡大を目指す。