積水ハウスは6月9日、平成24年1月期 第1四半期決算を発表した。売上高は3287億6800万円と前年同期に比べ0.8%増加した。また、営業利益は前年同期比92.1%増の81億5000万円、経常利益は同86.5増の84億3400万円、純利益も同62.9%増の30億800万円となり、前年同期に比べて、大幅な増益となった。
要因としては東日本大震災の影響により、住宅投資に対しての消費マインド低下が懸念されたものの、耐震性能や省エネ効果に優れた住宅へのニーズは高く、住宅エコポイントや環境配慮型住宅普及へ向けての補助金・税制優遇などが下支えとなり、戸建住宅や賃貸住宅を中心に受注が好調だったことが挙げられる。特に、同社独自の制震構造システム「シーカス」や、太陽光発電や燃料電池を搭載した環境配慮型住宅「グリーンファースト」への注目が集まっているのが顕著だ。
また、今年3月上旬に開催した全国規模の賃貸住宅販売促進イベント「シャーメゾンフェスタ」において、来場者から約3000件の相談を受けており、これが賃貸住宅の受注を牽引した格好となっている。さらに、東京・港区のオフィスビル「台場ガーデンシティ」を約110億円で売却したことも売上・利益を押し上げる要因となった。
尚、東日本大震災の影響により特別損失約10億円を計上したものの、事業活動や保有資産等への影響は軽微であったため、平成24年1月期の連結業績予想に関しては、今年3月に発表した期初の計画を据え置き、売上高は前期比1.5%増の1兆5100億円、経常利益は同12.0%増の630億円、純利益は同11.8%増の340億円としている。