東芝は9日、同社とグループ会社であるアンサルドT&Dが、イタリア・ジェノバ市と、同市のスマートシティ推進計画への協力に関する契約を締結したことを発表した。今回の合意によって三者は今後、同計画の一環としてジェノバ市内の工業地区や運河、高速道路、大規模娯楽・商用施設などを対象に、東芝グループが持つスマートコミュニティ関連技術を適用したエネルギー効率化などについて、協力と検討を行っていくという。
ヨーロッパでは現在、欧州委員会が策定した戦略的エネルギー技術計画(Strategic Energy Technology Plann)において、スマートシティ・イニシアティブ(Smart Cities Initiative)のロードマップが提示され、2020年に温室効果ガス40%削減を目指す先進的な低炭素モデル都市を欧州の20~30都市で創設することが提言されるなど、スマートコミュニティ技術による低炭素社会の実現に向けた取組が活性化している。そんな中で東芝は、2010年5月にジェノバスマートシティ協議会(Genova Smart City Association)を発足させるなど、同市でのスマートシティに関する取り組みに注力してきた。今後、東芝およびアンサルドT&D社は、ジェノバ市と協力しながら同市のスマートシティ化に貢献するとともに、スマートコミュニティ・スマートグリッド事業の欧州での事業の拡大を推進するという。