政府は東京電力福島第一原発事故に伴い、さきに避難区域をはじめ計画的避難区域、緊急時避難準備区域での23年産の稲の作付けを制限したが「稲以外なら作付けしてもよいのか」など農業者の質問に答えるため、農林水産省でQアンドAをまとめ、質問に対応している。
24年産以降の稲の作付け可否については「今年の作付け制限地域に限らず、今後の推移をみながら、土壌中の放射性物質濃度などを調査して判断する」としている。
また、23年産稲制限地域では稲以外の作付けが可能かでは「稲以外の作付けについては制限をしていない」としているが避難区域はもちろん、5月末をめどに区域外に避難しなければならない計画的避難区域においても、区域内におれない以上、事実上、作物をつくるのは無理と思われる。
また緊急時避難準備区域についても自主的避難や常に緊急時には屋内退避など避難できる態勢を整えていることが求められていることから「稲以外の作付けを行う場合でも一定の制約を受けることになるのではないか」としている。
一方、こうした作付けができないことへの補償については「適切な補償が行われるよう万全を期す」としている。また、計画的避難区域や緊急時避難準備地域で米以外の作物の作付けを控えた場合にも、作付けが困難になる場合には補償の対象になると考えるとしている。(編集担当:福角忠夫)