ホンダと埼玉県は、2009年3月締結の「環境分野における協力に関する協定」に基づいて、2010年12月より、将来の低炭素モビリティー社会実現に向け、電動化技術や情報通信技術などを活用した実証実験を行っている。そんな中、ホンダは20日、埼玉県と共同で取り組んでいる次世代パーソナルモビリティー実証実験の一環として、埼玉県庁の敷地内に「ソーラー水素ステーション」を設置する計画を発表した。
今回、実証実験で使用する燃料電池電気自動車「FCXクラリティ」には、新たに一般家庭およそ2世帯分の使用電力(一般家庭1世帯で使用する電力を5kWと想定)に相当する10kW以上の外部出力が可能な電源機能を装備する。これにより水素と酸素を化学反応させて発生する電気を動力源とする「FCXクラリティ」は、CO2を一切排出しない、移動可能な発電設備としても活用することができるという。将来の水素社会実現に向け、「ソーラー水素ステーション」の設置と「大容量の発電機能を持つ燃料電池電気自動車」の活用によって様々な検証を行う予定となっている。
ホンダは今回の発表にて、「ソーラー水素ステーション」の埼玉県庁敷地内への設置と、実証実験に使用する「FCXクラリティ」の外部出力電源機能の装備は、本年度中を目指すことを伝えている。