伊藤忠、世界最大の風力発電事業「シェファード・フラット」へ参画

2011年04月20日 11:00

 伊藤忠商事は19日、米オレゴン州で建設が進む世界最大の風力発電事業である「シェファード・フラット風力発電事業」への参画を発表した。総事業費は約20億ドル(約1,600億円)で、同社は北米で行うIPP事業の現地子会社であるティア・エナジー社を通じ、米国住友商事、グーグル両社とともに、3社で計約5億ドルの投資を行う。今後は、同プロジェクトの開発を手掛けたケイスネス・エナジー、GEエナジー・フィナンシャル・サービス両社、および米国住友商事、グーグル両社とともに2012年の完工とその後の安定操業を目指す。

 「シェファード・フラット風力発電事業」は、オレゴン州の北部中央に位置するギリアム郡とモロー郡にまたがる約30平方マイル(80平方キロメートル)の土地をプロジェクト・サイトとし、事業の建設には計338基のGEエナジー社の最新鋭2.5xl風力発電機を設置する風車の建設に加え、総延長95マイル(約152キロメートル)の道路敷設、送電グリッドに繋ぎ込むための、総延長167マイル(約267キロメートル)の送電線敷設が含まれるという。

 完工後は米国の一般家庭235,000戸以上の家庭に供給可能な電力を提供するとともに、約20万台の乗用車が年間に発生させるCO2量と同等の年間150万トンのCO2の削減に貢献する事業となる。さらにケイスネス・エナジー社はオレゴン州に年間1,600万ドルの直接経済効果をもたらすとも推測している。