電子ペーパーディスプレイは現在、コンシューマー向けの電子書籍端末用途が主流とでなって市場を拡大しており、今後は小売や流通、医療といった幅広い領域で、電子棚札や電子ラベル、家電製品の表示部分などの産業用途に拡大すると期待されている。そんな中、凸版印刷は13日、台湾のChimeiグループの中核企業であるChi Lin Technology Co.,Ltd.と、電子棚札や電子ラベルなど、産業分野向けの電子ペーパー事業に関して協業することに合意したことを発表した。今回の合意によって同社は、Chi Lin社が製造する産業分野向け電子ペーパーディスプレイを2011年5月より日本市場で販売するとともに、両社共同で関連ソリューションの開発を進める。
今回の発表で凸版印刷は、商業印刷やICタグ、デジタルサイネージといった各事業を通して同社が培った同社実績や顧客基盤と、Chi Lin社のラインアップに富んだ低消費電力の電子ペーパーディスプレイ、ディスプレイを用いたソリューション提案を生かし、様々な用途に応じた電子ペーパーディスプレイを短期間で効率的に、顧客企業へ届けることを目指す。さらに、両社が共同で製品の供給やニーズに応じたソリューションを開発していくことで産業分野向け電子ペーパー事業を推進し、市場の創出と拡大を図る。