片山善博総務大臣は16日の参議院本会議で「地方自治体においても47都道府県18政令指定都市の全てで不正経理がみつかり、3年間で53億円に及んでいる。監査委員に役所のOBが入るなどのお友達監査から公認会計士や弁護士、税理士など中立性、専門性の高いプロの監査が必要ではないか」と監査機能の強化を松野信夫参議院議員(民主党・新緑風会)から質され、「その通りと思う」と答弁した。
片山総務大臣は「監査委員の数は(自治体が)条例で一定数増やすことができる。公認会計士や弁護士を監査委員に任用するよう、その活用を図って頂きたい」とした。
また「地方の財政運営の自由度が増すことに鑑みれば適正化には一層の努力が求められる。首長、監査委員、議会に対し、一層の努力を求めたい」と語った。
さらに片山総務大臣は「それだけでは不正が防げないということなので、必要な制度点検も行っていきたい」とした。
また、松野議員が「監査委員の中立性を高めるために監査委員報酬は自治体でなく、他の機関が支払うようにすべきでは」と質した。
片山総務大臣は「監査委員は自治体の特別職なので自治体が支払うことになるが、中立性が保てるか、制度検討の中で考えていきたい」と答え、監査委員の中立性と専門性を高めるための検討を進めるとの考えを示した。
(編集担当:福角忠夫)