普天間移設 他県探す方が早い 仲井眞知事

2013年03月24日 13:32

 仲井眞弘多沖縄県知事は普天間飛行場の危険の早期除去には辺野古への代替施設建設より「他県を探した方が早い」と沖縄県民の理解を求めるより、県外移設先を探す方がまだハードルが低いとの認識を伺わせた。

政府は22日に普天間飛行場の移設を進めるために辺野古沿岸部の埋立て申請を沖縄県知事あてに行っており、知事は8ヶ月から10ヶ月をかけて判断することになっている。

 埋立て申請後の初の閣僚による沖縄訪問者となった山本一太沖縄・北方担当大臣は大臣就任から5回目の訪問だが、埋立て担当の大臣でないため、仲井眞知事との会談ではこの件は話題に上らず、沖縄振興策について「特に一括交付金の今後の戦略について議論した」(山本大臣)という。

 一方で、山本大臣は、沖縄北部地域の12市町村の首長らとの懇談会で「2人から埋立て申請問題に言及があった」とし「基地問題はわたしの所管でないが、安倍内閣の一員として、意見は防衛大臣と官邸にしっかり伝える」と答えたと自身のブログでも明らかにしている。

 ただ、仲井眞知事の発言は辺野古への移設の難しさを改めて表明した格好で、石破茂自民党幹事長が語るように「抑止力」の視点で「なぜ、沖縄でなければならないのか」の説明を丁寧にすすめ、県民の理解を得る一層の努力が政府に求められている。(編集担当:森高龍二)