企業の様々な地域貢献事業で、日本を再活性化

2012年11月12日 11:00

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ロート製薬は、新潟県で杜氏や蔵人とともに糀を作り、糀の価値と技を支える古町糀製造所と共同開発を行い、自然派高保湿クリーム「糀肌くりーむ」を開発・販売している。(画像は古町糀製造所の職人)

 近年は企業が様々なイベントや事業を通じ、地域密着・日本活性化への取り組みを積極的に行っているケースが多く見られるようだ。

 例えばファミリーマートは、地域密着プロジェクト「ファミマものづくりアカデミー」の一環として、愛知県立愛知商業高等学校の生徒と共同開発した「かやくおむすびと豆腐入ハンバーグ」を東海地方のファミリーマート店舗約720店で発売。この「ファミマものづくりアカデミー」とは、ファミリーマートの商品開発チームが学校で講義し、生徒ともに商品開発・発売をするプロジェクトで、小売業、製造業、流通業について学ぶことを目的にスタートしている。愛知商業を含め、2012年は7つの学校で実施しているという。

 またロート製薬は、新潟県で杜氏や蔵人とともに糀を作り、糀の価値と技を支える古町糀製造所と共同開発を行い、自然派高保湿クリーム「糀肌くりーむ」を販売している。「ものづくりを通じて日本の伝統食材や素材の素晴らしさ、地域の素晴らしさ、日本の再活性化をしたいと考えていました。糀を使った商品づくりを通じて消費者に喜びを提供するだけでなく、新潟の町を活性化したいという古町糀製造所の企業姿勢に共感し、スキンケア製品の共同開発が始まりました」(ロート製薬)。同社が長年培ってきた製剤技術と、古町糀製造所の糀づくりのコラボレーションで誕生した日本初の糀エキス入りクリームは、ビタミンやアミノ酸等天然保湿成分を多く含む糀(こうじ)の力に着目。糀エキスとして新たに独自開発した「白糀コメエキス(加水分解コメタンパク(うるおい成分)」を配合し「化粧水・乳液・美容液」の3つの効果があるという。

 また、ダイドードリンコは全国各地に伝わる祭りを応援し続けている。この活動は2012年で10年目を迎え、累計207件を数えるに至った。昨年は、32の祭りをサポートし、地域の方々や行政と一体になり地域づくりに貢献。2012年も、テレビ番組の放送をはじめ、ウェブサイト、新聞など、各メディアを通じて全国34の祭りをサポートしている。

 長引く不況や震災の影響は大きく、問題は山積みだが、何らかの形で上場企業が地域と連携することが、日本を活気づけることに繋がるのは間違いない。今後、どのような企業が、地域貢献と日本の再活性化を目指す事業を行うのか、期待をもって注力したい。