仙谷由人官房長官は15日、来年度の年金支給額について、菅直人総理が物価スライドで引下げなければならないところを据え置き指示をしたとする一部報道について、記者団から真意を聞かれ「そこまで、深く協議に入っていない。これからだ」とした。
その上で、仙谷官房長官は「法的には下げなければならないような物価の下落があったと聞いているが、デフレ脱却を大きな政策目標に掲げる政府として、成長戦略からも、年金の物価スライド引下げをやるというのは良いのかどうか、政治判断として良いのかどうか」と引下げに対しては否定的な姿勢を示し、菅総理同様、据え置く方に比重が大きいことをうかがわせた。
また、仙谷官房長官は「地域コミュニティ、家族の関係がだんだんほころんできている」状況を懸念。若者にとっても高齢者にとっても厳しい状況であることを踏まえ、年金支給額の引下げに慎重な考えを示した。
(編集担当:福角忠夫)