大手玩具メーカーであるバンダイが「クリスマスプレゼントの内容とその予算は?」というアンケートを、0歳から12歳の子供を持つ保護者2,000名を対象に行ったところ、クリスマスプレゼントの内容では、昨年同様「ゲームソフト」が総合1位となった。予算で最も多い回答が「3,001から5,000円」。1995年の調査開始以来、この価格帯が毎回半数近くの保護者の支持を集めており、「ゲームソフト」の1本当たりの金額と合うことから、やはり一番手頃で、しかも子供が何より喜ぶプレゼントということが分かる。
「ゲームソフト」といっても、ゲーム機によって種類も様々だ。2008年の日本経済新聞社の調査によると、ゲーム機のシェアは1位が任天堂の56.6%、2位はソニー・コンピュータエンタテインメントの40.8%、3位はマイクロソフトの2.6%となっている。
なかでもコンピュータエンターテインメント協会(CESA)が2010年4月に発行した「2010CESA一般生活者調査報告書」によると、国内家庭用ゲーム機の個別普及率では、任天堂の「ニンテンドーDS(Lite含む)」が51.9%と圧倒的。「ニンテンドーDSi」「ニンテンドーDSi LL」も人気が高く、普及率は対前年比7.7ポイント増の14.1%と大幅に上昇している。この数字を見ると、ほぼ6割の世帯がDSシリーズを持っていることになり、その普及率はすさまじい。また、「購入したゲーム機」の調査結果を見ても同社のWiiの世帯普及率は2010年に45%程度まで増えプレイステーション2を抜く勢いだという。さらに2011年2月26日には、裸眼でも3Dを楽しむことができる「ニンテンドー3DS」を発売する予定だ。
経営状態が安定しない市場が多い中、ゲーム雑誌出版のエンターブレインが発表した2010年上半期の国内家庭用ゲーム機市場規模によると、前年同期比4.3%増の2283億円6000万円、ゲームソフトは前年比11.1%増の1408億6000万円となり、上半期ベースでプラスになったのは2007年以来3年ぶりだという。不況にあえぐ世の中において、任天堂をはじめとするゲーム関連メーカー各社は売上を伸ばす数少ないドリームカンパニーだ。 今後も “娯楽”という分野から、世の中に活況を取り戻す一役を担っていく。