東京地下鉄など5社に車両床材の早期交換を指示

2010年11月16日 11:00

 国土交通省は東京地下鉄など5社、1330両の鉄道車両が鉄道技術基準での火災対策基準を満たしていないことが分かった、として15日、地方運輸局を通じて、関係する鉄道事業者に12月15日までに改良計画を策定し、提出するよう指導した。問題の鉄道車両床材の早期交換を求めている。

 国土交通省によると、鉄道技術基準での火災対策基準ではアルミ材にゴム材を貼り付けた製品を使用するようになっているが、問題の車両ではゴム材だけで使用されていたため、燃焼性の規格を満たさないものになっていたという。

 一方、ゴム材はマッチやライターなどの火では燃えない「非常に燃えがたい材質であることは確認している」(国土交通省)という。

 関係車両は東武鉄道で528両、東京地下鉄で528両、西武鉄道で140両、東葉高速鉄道で110両、首都圏新都市鉄道で24両となっていた。

 西武鉄道は15日、指摘の140両について「安全性の観点から万全を期し、2012年度末までに床材を速やかに変更する」と発表した。
(編集担当:福角忠夫)