大学設置審見直しなどを評価 藤村官房長官

2012年11月09日 11:00

 藤村修官房長官は8日、田中眞紀子文部科学大臣の3大学設置認可に関するこれまでの対応について「(田中大臣は)昨日の衆議院文部科学委員会でさまざま意見を聞いた、また、民主党からもさまざまな意見があったと聞いており、それらを総合的に勘案して、現行の制度のもとで適切に判断するとして、ひとつの区切りをつけられた」との認識を示した。

 また「長年続いてきた大学設置審議会のあり方を見直すことにされたことは歓迎したい」と評価した。

 藤村官房長官は「田中大臣が大臣として何か間違ったことをされたとは、多分、だれも受け止めていないと思う」と明言した。

 自民党の石破茂幹事長らは「田中大臣を罷免すべき」と語るとともに、「野田総理の任命責任を問う」と前日に語っていたが、世論では大学設置審議会の問題点を付記彫りにし、そのあり方の抜本的見直しを提起するとともに、大学乱立のなかで、大学教育の質の低下を真っ向から問題視し、改善すべきだと明言している田中大臣への期待感の方が大きくなっており、罷免要求や参議院での問責決議はかえって自民にとって反発を買いそうな気配もある。(編集担当:森高龍二)